ラルフ・ラングニックの戦術は?現在は何してる?経歴や実績もご紹介!

こんにちは!

オーレグンナー・スールシャール監督の元、大型補強を敢行したマンチェスター・ユナイテッドですが、

リヴァプールに歴史的大敗を喫した上、シティとのダービーマッチでも敗戦し、にわかにスールシャール監督の周囲が騒がしくなってきました。

そしてその後継としてラルフ・ラングニックの名前が挙がっています。

そこで本記事では、ラングニックの戦術現在の状況“ラングニック派”について、そして経歴や実績についてご紹介し、

最後にユナイテッドの監督に就任した場合の期待についてご紹介します(^^)/

 

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ラングニックの戦術は?

ラングニックの戦術をごく簡単に表現すると、「ティキ・タカへのアンチテーゼ」です。

 

ブンデスリーガのRBライプツィヒでは、下のような「4-4-2」または「4-2-2-2」ともいえるフォーメーションでボールサイドにほぼ全員を押し込み、

荒波のように激しいプレッシングと縦に速いサッカーを展開していました。

DFはハイラインを維持して相手を押し込み、サイドハーフは比較的中寄りに位置して選手間を近く保ちます。

狭いエリアを強引に縦へ運んでいくことでボールを奪われる事が多くなりますが、人数を多く集めて素早いプレッシングで奪い返し、再び攻撃に転じます。

つまり、ボールポゼッションよりもトランジッションの素早さに重きを置き、切り替えの速さで相手を圧倒します。

それは、「ボールを奪ってから10秒以内が最も得点を奪いやすい」ということからトランジッションを重要視していて、「8秒ルール」といった原則を取り入れ、ボールを失ってから8秒は強烈なプレスをかけて即時奪還を目指します。

そしてボールを奪い返すと10秒以内にゴールへ向かいます。ラングニックのサッカーは端的には20秒の攻防を繰り返します。

 

一方、守備面に目を向けると、FWとボランチのスペースを消すためにSHは中寄りに位置して6角形を作り、ピッチの中央に大きな柱を置くイメージの布陣を組みます。

六角形の面を作ることで中央へのパスコースを限定してサイドへ押し込んだり、攻めあぐねた相手が中央へ入れた際に囲い込んだりして奪い切ります。

奪った後は、ボールを収められるポウルセンやフォルスベリを経由したり、スピードのあるヴェルナーを走らせたりしてカウンターへ移行します。

 

ラングニックの戦術には、素早い動きの中でも状況を正しく判断できる高いサッカーIQ、そしてインテンシティーの高いプレーを維持できる強靭なフィジカルが求められるといえます。

 

ラングニックの現在

RBライプツィヒやザルツブルグといったレッドブルグループ統括スポーツディレクターなどのフロント職や現場復帰を繰り返しつつ、

2021年の夏にはロコモティフ・モスクワのスポーツ・開発部門のトップに就任しています。

 

ラングニック派の監督は?

ラングニックの弟子として真っ先に挙げられるのは

トーマス・トゥヘル(チェルシー)、ユリアン・ナーゲルスマン(バイエルン・ミュンヘン)、そしてロジャー・シュミット(PSV)です。

 

また間接的な関わりとしてユルゲン・クロップ(リヴァプール)が挙げられます。

クロップといえばゲーゲンプレスですが、4バックとゾーンディフェンス、そしてフォアチェックからのカウンターという土台を構築したのがラングニックといえます。

 

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トーマス・トゥヘル

ユース年代の成績が評価され、36歳の若さでマインツの監督に就任すると、クラブ過去最高の5位やEL出場権の獲得といった成績を残し、クロップの後継としてドルトムントの監督に就任しました。

ドルトムントでは多くの主力選手が引き抜かれるも、若手の積極登用で結果を残し、1年を残して辞任。

その後就任したPSGではスタープレーヤーたちを率いて、チーム史上初のCL決勝へ導きましたが、ヴァツケCEOとの確執から辞任し、現在はチェルシーの監督を務めます。

チェルシーでは昨シーズンCL優勝へ導き、また今シーズンも好調を維持してプレミアリーグでは首位に立っており、順調に名将への道を歩んでいます。

彼のサッカーは相手に合わせてポゼッションも行ったり、時間や状況によって戦い方を変えるなど、より柔軟な戦い方を展開しています。

 

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ユリアン・ナーゲルスマン

28歳という若さでホッフェンハイムの監督に就任し、クラブ史上初のCL出場権の獲得などの成績を残した後にRBライプツィヒの監督に就任しました。

ライプツィヒではCLベスト8の結果を残し、現在はバイエルン・ミュンヘンの監督を務めます。

 

ハイプレスやカウンターをベースに、選手たちへ自主性を持たせて行動させる事が彼のサッカーの特徴で、より多くの戦い方や個人戦術にチャレンジさせている印象です。

 

トゥヘルとナーゲルスマン、両者ともにラングニックのようにホッフェンハイムやRBライプツィヒの監督を務めたドイツ人で、ハイプレスとカウンターをベースに彼らの色を加えています。

どちらも確実にステップアップしており、ラングニック派のサッカーをベースに独自の戦い方を加えたサッカーが、ペップのティキ・タカがそうであったように、ヨーロッパサッカーのトレンドになりつつあります。

 

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ラングニックの経歴・実績

トップレベルでの監督業務と実績は以下です。

1997-1999 ウルム

1999-2001 シュトゥットガルト: ドイツ杯準優勝UEFAカップベスト16

2001-2004 ハノーファー: (初年度)1部昇格達成

2004-2005 シャルケ: (初年度)リーグ2位

2006-2011 ホッフェンハイム: 3部から2年連続で昇格

2011 シャルケ

2015-2016 RBライプツィヒ: (スポーツディレクターと監督兼任)2部2位で1部へ自動昇格昇格

2018-2019 RBライプツィヒ: 3位でCL権獲得DFBポカール準優勝

 

特段名将と呼ばれるビッグタイトル獲得やメガクラブを率いた経験はないですが、就任した先々で確実に結果を残しています。

特にRBライプツィヒに至っては、創設8年目のクラブを上位に押し上げたり、「ラングニック学校」と呼ばれる環境から名将の卵を排出したり、現在の欧州サッカーに大きな影響を与えました。

 

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ラングニックがマンU監督に就任した場合の期待

ラングニックのサッカーは高い連動性が求められる一方、現在のユナイテッドの課題は連動性が非常に低い点にあります。

特に前線のC・ロナウドは全く守備をしませんし、グリーンウッドはポール・スコールズが指摘していたよう、”守備に行ったフリ”が目立ちます。

そのため、マクトミネイやフレッジらが釣り出され、リヴァプール戦のようにアタッキングサードを好きなように使われ、全て後手の対応となります。

加えて、ハイプレスなのか、それとも構えてカウンター狙いなのか、といった戦術の使い分けの観点において、相手との力量差をスールシャールは見誤り、シティにスコア以上に完敗しました。

 

ラングニックがユナイテッドの監督に就任した場合、ハイプレスとショートカウンターという戦術を用いることは確実でしょうから、相手によって使い分けるという難しさはなくなります。

その一方で、連動性が低いという弱点をストロングポイントに変えなければならないため、まずは精密なポジショニングやルールの徹底が重要です。

 

カバーニやマクトミネイ、ヴァランやフレッジらはラングニックのサッカーにフィットしますし、運動量や献身性に加えて確かな技術を持つブルーノ・フェルナンデスはラングニックのサッカーを一段上に導く存在として重宝されそうです。

他の選手たちも技術やサッカーIQは高いため、イングランド人好みのスピーディーかつ強度の高いラングニックのサッカーがより高いレベルで見られる日が非常に楽しみです。

 

しかし、懸念点が2つあります。

1つ目は、クロップリヴァプールがそうであったように、高いインテンシティーや運動量のために怪我人が続出する恐れがある事です。

多くのコンペティションに出場するユナイテッドは、選手層を厚くするためにも人員整理を進めつつ、ラングニックのサッカーに合う選手の確保が必要になります。

2つ目は、ラングニックは働かないスタープレーヤーを嫌うため、ポグバやC・ロナウドといった献身性のない選手たちは外される可能性があることです。

勝負強さはあるが守備への貢献が皆無のロナウドや、ムラっけはあるものの時折ワールドクラスのプレーを見せるポグバといった少し扱いにくいプレーヤーたちの処遇がどうなるかも注視したいポイントです。

 

とはいえ、行く先々で結果を残し、サッカーに革新を起こしてきたラングニックには、ユナイテッドの復調だけでなく、マネジメント力にも期待大ですね(^^)/

 

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まとめ

ユナイテッドの監督就任が噂されているラルフ・ラングニックについて戦術現在の状況“ラングニック派”について、そして経歴や実績、最後にユナイテッドの監督に就任した場合の期待についてご紹介しました!

戦い方の定まっていないユナイテッドにとって、確実な自身の戦術論を持つラングニックは最適な監督だと思われます!

もしラングニックが就任した場合、数年後にはナーゲルスマンといった、若くして結果を残しているラングニック派の監督にバトンを渡す事で盤石な未来を築いていけます。

また、スタープレーヤーの処遇や、戦術論の叩き込み、そしてメガクラブでのラングニックのマネジメントなど、まだまだ未知数な点はありますが、

ラングニック派のトゥヘル率いるチェルシーや、ゲーゲンプレスリヴァプールとの息もつかせぬ高いインテンシティの攻防が見られることに期待したいですね(^^)/

 

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