バレンシアの戦術・フォーメーションとスタメンは?日本人や有名・注目選手は?

こんにちは!

2021-22シーズンのコパ・デル・レイ(国王杯)決勝は、レアル・ベティスvsバレンシアのカードとなり、タイトルを掛けた一戦が日本時間4月24日に行われます。

今シーズンのバレンシアは、ホセ・ボルダラス監督が指揮を執り、リーグ戦第31節を終えた時点で9位に着け、ヨーロッパリーグ出場圏内の6位とは勝ち点差12となっているため、リーグ戦での出場権獲得は難しい状況となっています。

国王杯のタイトルを獲得することによって、来シーズンのELの出場権を獲得できるため、バレンシアにとって来シーズンに向けた重要なタイトルと言えます。

本記事では、そのバレンシアCFの戦術やフォーメーション、過去に在籍した日本人や、有名選手、注目選手についてまとめてみました!

 

バレンシアCFの戦術

ホセ・ボルダラス監督が率いるチーム特徴とも言える、

高いインテンシティを持ち、攻守に渡りアグレッシブにプレーします。

 

怪我人に悩まされるシーズンを送っていますが、リーグ中盤戦以降は対戦相手の戦術やシステムによって、4-4-2、4-1-4-1、3-4-2-1などシステムを変更し、バランスを重視した選手選考でシーズンを戦い、国王杯では決勝まで駒を進めています。

 

ボルダラス監督のサッカーは、DFの選手に関わらず、高いインテンシティとフィジカルコンタクトが求められ、守備時には高い位置で相手の攻撃の芽を潰し、スピード感を持ってカウンターへと繋げる一連の連携がデザインされます。

 

この部分は、ヘタフェ時代に指導を受けた柴崎岳や、久保建英も苦労した部分です。

 

バレンシアでは、クオリティを持った選手も多いため、カウンターのみならず、カルロス・ソレールや、ホヤ・ルイス・ガヤなど、スペイン代表にも名を連ねる選手たちがパスを繋ぎ、ポゼッションしながら、相手を崩していくスタイルも取ることができます。

 

しかし、ここ最近の試合では、中盤をショートカットし、前線のゴンサロ・ゲデスや、ウーゴ・ドゥーロにボールを当て、カウンターを狙う印象が強く、カルロス・ソレールなど、司令塔としての選手が不在の場合は、特にこの傾向が見られます。

 

バレンシアCFのフォーメーション・スタメン

フォーメーション:3-4-2-1

 

2022年3月2日 vsアスレティック・ビルバオ戦(国王杯準決勝 2nd Leg)

 

2022年に入ってから、多くの試合で3バックを採用していますが、ベースのシステムではなく、相手に合わせて4-4-2や4-1-4-1なども併用しています。

 

これは相手の戦術やシステムから逆算して、チーム内のバランスを保つための配置であり、ボルダラス監督は、流れを見ながら試合中でもシステム変更を行います。

 

この試合では、ブライアン・ヒル、ゴンサロ・ゲデスをシャドーに近いポジションで起用し、左右からチャンスを生み出せる選手が揃えました。

試合はゲデスのゴールでバレンシアが勝利し、国王杯決勝へと駒を進めました。

 

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フォーメーション:4-1-4-1

 

2022年4月12日 vsラージョ・バジェカーノ戦(ラ・リーガ 第31節)

 

ボール保持時には、アンカーのギジャモンを残し、インサイドハーフのカルロス・ソレール、イライクス・モリバを高い位置でプレーさせることができるほか、SBのホセ・ルイス・ガヤ、ティエリ・コレイアも積極的に攻撃参加するため、比較的押し込める相手に対して取ったシステムです。

 

守備時は4-1-4-1で守りながら、押し込まれているときは前線の選手を1人残し、サイドハーフも守備ブロックに加わり、コンパクトな2ラインで相手のスペースを消しながら守備をします。

 

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バレンシアCFの有名選手・注目選手

カルロス・ソレール(MF)

 

カンテラからバレンシアの一筋の若き司令塔で、ガヤが不在の時はキャプテンを務めます。

東京五輪2020でのスペイン代表として日本と対戦したほか、最近のスペイン代表にも名を連ねています。

 

ソレールは、高い足下の技術と、正確なパスが持ち味の選手で、長短のパスからダイレクトパスなどでチームのリズムを作り、チームの司令塔としてプレーします。

 

また、カンテラ時代はFWだったこともあり、攻撃参加でも存在感を見せ、相手の背後から裏へと抜け出す動きや、スペースに走り出す動きでチャンスに絡み、ゴールやアシストへと繋げていきます。

 

このポリバレント性から、バレンシアではセントラルMF、インサイドハーフ、サイドハーフなど、複数のポジションを任され、どのポジションに入っても高いクオリティを見せます。

 

バレンシアの心臓と言っても過言ではなく、彼が不在の場合は、戦術面や精神的支柱としても大きく影響します。

 

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ホセ・ルイス・ガヤ(SB)

 

ガヤもカンテラからバレンシアの一筋の選手で、現在キャプテンを務めています。

ガヤはスペイン代表にも名を連ねているほか、バルセロナがジョルディ・アルバの後継として熱視線を送っており、そのクオリティに疑いはありません。

 

ガヤは左利きの左SBで、攻撃参加が持ち味の選手です。

豊富な運動量と、スペイン人選手らしく足下の技術を兼ね備え、味方とのパス交換からリズムを作ったり、自身のドリブルから深い位置までボールを運び、チャンスへと繋げます。

 

また、守備の面でも、そのスプリント力は活かされ、危険なスペースを埋めたり、味方のカバーに入ったりできることや、対人守備では読みの部分からボールをカットします。

 

フィジカルを武器に守備を行う選手ではありませんが、間合いを詰めながら相手が焦れるのを待ったり、パスコースを消したりと、頭を使いながらプレーする選手です。

ゴンサロ・ゲデス(FW)

 

ゲデスは2017-18シーズンからパリ・サンジェルマンから加入(ローン→買取)し、これまで2022年4月12日時点までに通算171試合に出場し、36ゴール30アシストを記録しています。

 

この数字からも分かる通り、ゴールを量産するタイプの選手ではありませんが、同様にアシストでもチームの助けとなれる選手で、バレンシアにとって重要な選手の一人です。

 

ゲデスは、左ウイングを基本ポジションとしていますが、バレンシアや、ポルトガル代表では、右ウイング、2トップの一角、センターフォワード、シャドーで起用されたりと、プレースタイルに添った起用であればどこでもこなすことができます。

 

そのプレースタイルは、ドリブルからチャンスへと繋げるプレーが得意であり、細かなタッチでスルスルと抜けていくドリブルから、スピードに乗ったまま相手を抜き去るドリブルまで多彩です。

 

また、シュート力も魅力の選手であり、カットインからのシュートは勿論ですが、ミドルシュートなど、理不尽とも言えるゴールを決め、流れを変える一発も狙える選手です。

 

今シーズンのバレンシアでは、冬の移籍市場でトッテナムからローン加入中のブライアン・ヒルとの両ウイングも見物となっています。

 

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バレンシアCFの日本人選手

 

下部組織を含めて複数の選手が在籍していましたが、

2021-22シーズンの時点で、いずれもトップチームでの出場を果たした選手はいません。

 

他の在籍していた日本人選手を紹介する前に、スペインにおける下部組織の各カテゴリーを紹介します。

 

・プレベンハミン(U-7,8)
・ベンハミン(U-9,10)
・アレビン(U-11,12)
・インファンティル(U-13,14)
・カデーテ(U-15,16)
・フベニール(U-17,18,19)

 

日本人選手一覧

・指宿洋史
バレンシアCF・メスタージャ(バレンシアB)

Bチームではありますが、2013-14シーズンをプレーし、36試合で6ゴールを記録しています。現時点で最もバレンシアでのプレー経験がある選手です。


指宿洋史の入団映像

・鈴木輪太朗イブラヒーム
バレンシアCF→バレンシアCF・メスタージャ→バレンシアCF U-19

将来が期待されるパリ五輪世代のFWの選手で、2021年8月31日にバレンシアにローン移籍をしています。現在は、下部組織のU-19のカテゴリーに所属しているようです。

 

・川上聡輝
・光久大晴
・末井友真
・峯松涼
ベンハミン(U-9,10)、アレビン(U-11,12)

日本には「バレンシアCF・ジャパンフットボールスクール」というサッカースクールが開校しているほか、2019年にはバレンシアCFの創生100周年のプロジェクトの一つとして、「バレンシアCF オフィシャルアカデミー」が開校しています。このため、あまり知られてはいませんが、ここからスペインへと渡った若武者が数名います。

 

現在は、いずれの選手も退団しており、バレンシアが提携を組む同じスペインの組織に移籍、あるいは既に日本に帰国しています。

 

・井上葉琥
インファンティルA(U-13,14)

2020年11月には、井上葉琥が下部組織に移籍をしていますが、その後の続報はありません。現在でも所属している場合には、カデーテ(U-15,16)相当のカテゴリーに所属していると見られます。

 

ちなみに、バレンシアCF・フェメニーノ(女子サッカー)では、岩倉三恵、山本摩也が過去に在籍していました。

 

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バレンシアCFの監督

 

現在、バレンシアの監督を務めるのは、ホセ・ボルダラスです。

 

今シーズンから指揮を執っているボルダラス監督ですが、彼が監督キャリアで成功を収める一つとなったのが、バレンシアを率いる前に指導していたヘタフェ時代です。

セグンダ(2部)だったチームを昇格に導き、昇格初年度には8位でシーズンを終え、このシーズンのミゲル・ムニョス賞(ラ・リーガ最優秀監督賞)を受賞しました。

 

さらに話題となったのが、そのチームスタイルであり、フィジカルを前面に押し出したファイティングスタイルから、球際では激しいフィジカルコンタクトで攻撃の芽を潰したり、ボール奪取後は縦への速いカウンタースタイルを取っていたことから、スペインではあまり見ないスタイルでした。

 

バレンシアでは、ヘタフェ時代の終盤に見せていたデザインされた攻撃の形が見え、ヘタフェ時代ほどフィジカルを押し出したスタイルは取っていませんが、やはり高いインテンシティと、ネガティブトランジションが要求されています。

 

就任初年度で国王杯決勝へと導く手腕を見せていますが、ラ・リーガでは第31節を終えた時点で9位と、バレンシアとしてはもう少し上位を目指したいところではありますが、近年のクラブ背景を考慮すると、この順位に不満を覚えるサポーターは少ない印象で、トップハーフ(半分より上位)でのフィニッシュを目指したいところです。

 

その、バレンシアの近年のクラブ背景というのが、現在オーナーを務めるピーター・リム氏と、そのリムがオーナーを務めるメリトン・ホールディングス(会社名)、そしてリムの右腕にあたるジョルジュ・メンデス氏による現場介入です。

 

過去には、2018-19シーズンの国王杯で優勝に導いたマルセリーノ監督を突然解任し、主力を務めていたダニエル・パレホ、フランシス・コクラン、ロドリゴ・モレノなど、複数の選手に対しても売却を命じたほか、当時のクラブ会長であるマテウ・アレマニーや、スタッフなども解任し、独裁とも取れる現場介入でチームの崩壊を助長させていました。

 

このことから、現在の監督であるボルダラス監督も、仮に国王杯のタイトル獲得に導いても再び現場介入に動く可能性は捨てきれず、バレンシアニスタとって、このオーナーは厄介な存在となっています。

 

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まとめ

バレンシアの戦術やフォーメーション、過去に在籍した日本人や、有名選手、注目選手について、まとめてみました!

バレンシアとしては、国王杯の優勝が今シーズン最大のミッションであり、難しいチーム状況の中でも監督に就任し、ここまで導いてくれたボルダラス監督にタイトルを捧げたいところです。

古豪・バレンシアの復活に向けた第一歩としても、このタイトル獲得に大きな意味を持ちます。レアル・ベティスvsバレンシアの国王杯決勝にも注目しましょう!

 

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