こんにちは!
新型コロナ感染拡大により、開催延期となったEURO2020(UEFA欧州選手権)が
2021年6月より開催されます。
豊富なタレントを擁し、EURO2004ではベスト4入りを果たしたチェコ代表。
以来、EURO本大会への出場を続けていますが、2012年のベスト8止まりとなっています。
本記事では、そのチェコ代表について、チームの特徴と、キーマンとなる注目メンバー3選手と監督の紹介、さらには最新フォーメーションと戦術分析についてまとめてみました(^^)/
>>【関連】ユーロ2020注目選手と2021年フォーメーションは?出場国別に紹介!
ユーロ2020チェコ代表の注目・有名選手は?最新フォーメーションと戦術・監督もご紹介!
チェコ代表の特徴
チェコ代表としての歴史は、チェコスロバキア連邦解体となる、ビロード離婚成立後の1994年からの発足となります。
発足以降はそれぞれが独立し、チェコ代表、スロバキア代表として活動しています。
チェコスロバキア代表時代(1920~1993年)は強豪に数えられる国の一つで、FIFAワールドカップでは2度の準優勝、UEFA欧州選手権では優勝を記録しています。
チェコ代表としては、
FIFAワールドカップに2006年に初出場し、グループリーグ敗退。
UEFA欧州選手権(EURO大会)には6回出場し、1996年の準優勝が最高位となります。
EURO2020ではイングランド、クロアチア、スコットランドと同じグループDに入りました。
優勝候補に数えられるイングランド、2018年W杯で準優勝のクロアチアと同じ組に入り、予選突破が厳しい状況となっています。
EURO予選では8戦5勝3敗の2位で本大会出場を決めています。
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チェコ代表の注目選手
ヴラディミール・ツォウファル
West Ham have opened talks with the representatives of defender Coufal over an improved contract. [Sky Sources] #WestHam #CheersWHU pic.twitter.com/dl5z9hBwG4
— WEST HAM IS WHY WE DRINK Pod (@WESTHAMISWHYpod) May 25, 2021
母国の2部に相当するFCフルチーンでプロデビューを果たします。
以降、SFCオパヴァ、スロヴァン・リベレツと渡り歩き、2018-19シーズンからは母国の強豪スラヴィア・プラハへと移籍しますが、
加入後からレギュラーとしてプレーし、2シーズンで公式戦81試合7ゴール6アシストを記録しています。
そして、今シーズンからはウエストハム・ユナイテッドへ移籍を果たし、レギュラーを掴むと、
公式戦36試合に出場し、7アシストを記録しています。
右SBを得意とする選手で、積極的にオーバーラップし、多彩なクロスからチャンスを演出します。
さらに、攻撃のビルドアップや味方を裏に走らせるロングボールも配球し、攻撃の起点にもなります。
また、プレミアリーグで揉まれ、一対一の対応や予測の部分も磨かれ、守備の質も上げてきています。
サイド攻撃から起点を作るチェコ代表の鍵を握る選手の一人として、ツォウファルの活躍に期待が掛かります。
トマーシュ・ソウチェク
Family ⚒😍 pic.twitter.com/I1tQaBhOQt
— Tomáš Souček (@tomassoucek28) May 24, 2021
母国のスラヴィア・プラハのユース出身で、ローン移籍先となるヴィクトリア・ジシュコフでプロデビューを果たします。
その後、スロヴァン・リベレツへのローン移籍を経て、2017-18シーズンから所属元であるスラヴィア・プラハでプレーします。
2018-19シーズンには守備的MFでありながら、
公式戦49試合で18ゴール9アシストを記録する大活躍で、このシーズンのリーグ戦とカップ戦の2冠達成に貢献します。
2019-20シーズンもスラヴィア・プラハでプレーし、冬までの公式戦で26試合出場し12ゴール3アシストを記録しています。
この活躍から同シーズンの冬にウエストハム・ユナイテッドにローン移籍し、即レギュラーにして起用され、ウエストハムの一部残留に貢献します。
その活躍が評価され、シーズン終了後に、ウエストハムが買取を行い完全移籍を果たします。
今シーズンもデヴィッド・モイーズの信頼を獲得し、リーグ戦全試合に先発出場を果たしています。
公式戦41試合に出場し10ゴール1アシストを記録しています。
ポジションとしては、守備的MFとして配置されることが多く、
192㎝の長身を活かしたフィジカルの強さ、球際の強さでボール奪取します。
彼の最大の武器は積極的な攻撃参加になります。
ビルドアップに参加しながらゴール前に迫り、自身でシュートまで持って行くスタイルを得意としています。
そして、セットプレーでもターゲットとなり、空中戦の強さを見せたり、外から動き出し、スペースに入り込んでヘディングを放ちます。
またゴール嗅覚にも優れ、ボールが転がってくるポジションを取り、零れ球を押し込むシーンも多く見られます。
守備的MFですが、ストライカーのような一面も見せます。
チェコ代表の躍進には欠かせないソウチェクのダイナミックなプレーに期待が掛かります。
パトリク・シック
パトリック・シック🇨🇿の加入が決定 pic.twitter.com/KHiQCo65qC
— Bayer 04 Leverkusen Japan🇯🇵 (@Bayer04Japanfan) September 8, 2020
母国のスパルタ・プラハのユースチームから2014年5月、FKテプリツェ戦でプロデビューを果たします。
以降は母国のボヘミアンズにローン移籍後、セリエAのサンプドリアへ加入すると、
コンスタントに出場を続け、移籍初年度にリーグ戦11ゴール4アシストを記録。
その翌シーズンにはユヴェントスへの移籍が報じられます。しかし加入間際で破談が発表され、
ASローマへと買取義務付のローン移籍をします。
ローマでは怪我などの影響もあり、サンプドリアで見せていた結果を出せず、
2シーズンプレーした後、2019-20シーズンにライプツィヒへとローン移籍をします。
ライプツィヒでも怪我での離脱期間がありましたが、リーグ戦22試合で10ゴール2アシストを記録します。
この活躍から買取を希望したライプツィヒですが、その移籍金を上回る金額を支払う形でバイヤー・レヴァークーゼンが獲得します。
レヴァークーゼンでの移籍初年度となった今シーズンは、
公式戦36試合に出場し13ゴール2アシストを記録しています。
この選手の特徴は、センターフォワードで起用されることが多くありますが、
セカンドストライカーとしてのプレーが得意で、相手のゴール近くに張り付くタイプではありません。
少し浮いたポジションを取り、味方からのボールに走り込んでワンタッチで決めるゴールや、カットインからシュートを放つなど、シュートパターンは多様です。
また、ボールを受けに降りてきてリンクマンとしてプレーしたり、187cmという長身を活かしたポストプレーを行い、攻撃の起点にもなります。
一方でコンディションのムラや負傷癖も見られ、パフォーマンスが安定しない時期があります。
チェコ代表でもセンターフォワードとして起用されていますが、チームの攻撃の起点になりながら、自身もゴールに迫るシックの活躍に期待が掛かります。
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チェコ代表の最新フォーメーション
基本フォーメーションは4-2-3-1です。

FW
パトリク・シック
MF
ヤクブ・ヤンクト、ヴラディミール・ダリダ、ルカーシュ・プロヴォド
トマーシュ・ソウチェク、トマーシュ・ホレシュ
DF
ヤン・ボジル、オンドジェイ・チェルーストカ、オンドジェイ・クーデラ、ヴラディミール・ツォウファル
GK
トマーシュ・ヴァツリーク
GKはトマーシュ・ヴァツリークです。
セビージャ所属の選手で、昨シーズンまで正GKを務めていましたが、
今シーズンは正GKにボノが起用されていたほか、膝の怪我での離脱もあり、リーグ戦5試合の出場に止まっています。
代表では変わらずレギュラーとしてプレーしています。
DFはヤン・ボジル、オンドジェイ・チェルーストカ、オンドジェイ・クーデラ、ヴラディミール・ツォウファルです。
左SBはスラヴィア・プラハでプレーするヤン・ボジルです。
今シーズン、所属クラブでリーグ戦とカップ戦を制し、チームではキャプテンを務めており、リーグ戦ではSBながら3ゴール4アシストを記録しています。
右SBはウエストハム・ユナイテッドでプレーするヴラディミール・ツォウファルです。
今シーズンからウエストハムに加入すると、加入以降34試合に先発フル出場を果たしレギュラーを掴み、
プレミア初年度ながら7アシストを記録する活躍を見せています。
CBはオンドジェイ・チェルーストカ、オンドジェイ・クーデラです。
オンドジェイ・チェルーストカはスパルタ・プラハでプレーする31歳のCBです。
オンドジェイ・クーデラですが、今年4月に行われたヨーロッパリーグの試合で、
グレン・カマラに対する人種差別発言と、カマラ側からの暴力行為が行われ、UEFAの調査の結果、この行為が認定されたため、双方に処分が下されています。
クーデラにはUEFAが主催するクラブおよび代表の大会における10試合の出場停止処分が科されたため、
UEFAが主催となるEUROへの参加が認めらず招集外となっています。
クーデラの代わりはヤクブ・ブラベツ、トマーシュ・カラスで争うと見られます。
守備的MFはトマーシュ・ソウチェクとトマーシュ・ホレシュです。
トマーシュ・ソウチェクはウエストハム・ユナイテッドでプレーする選手で、
今シーズン公式戦41試合10ゴール1アシストを記録しています。チェコ代表の要となる選手です。
トマーシュ・ホレシュはスラヴィア・プラハでプレーする28歳の選手で、
守備的MF以外にもSBやCBでもプレー出来るポリバレント性のある選手です。
攻撃的なMFはヤクブ・ヤンクト、ヴラディミール・ダリダ、ルカーシュ・プロヴォドです。
ヤクブ・ヤンクトはサンプドリアでプレーする25歳の選手です。
今シーズン、リーグ戦35試合に出場し、6ゴール3アシストを記録しています。
チェコ代表としても既に33試合の出場を記録しています。
ヴラディミール・ダリダはヘルタ・ベルリンでプレーする30歳の選手です。
今シーズン、リーグ戦27試合に出場し、1ゴール6アシストを記録しています。長身の選手が多いチェコ代表の中でも172cmと小柄な選手になります。
ルカーシュ・プロヴォドですが、最近の代表では右SHとして起用されていましたが、
怪我により招集が見送られました。
替わりに入る同ポジションのルカーシュ・マソプストも招集はされているものの、
この選手も現在負傷中であり、このポジションに入る選手の予想が難しくなっています。
このため、攻撃的MFとして入ることが多いアントニーン・バラークや、
右SBが本職ですが右SHとして起用されることもあるアレシュ・マテユが入る可能性があります。
1トップにはレヴァークーゼンでプレーするパトリク・シックです。
セカンドストライカーとしての働きが得意な選手で、
今シーズン、公式戦36試合13ゴール2アシストを記録しています。
5月25日に発表されたEURO2020へ向けたメンバー26名
| GK トマーシュ・ヴァツリーク イリ・パヴレンカ アレシュ・マンドウス DF ダヴィド・ジマ ヤン・ボジル ヤクブ・ブラベツ オンドジェイ・チェルーストカ ヴラディミール・ツォウファル トマーシュ・カラス アレシュ・マテユ パヴェル・カデジャーベク MF ミハル・サディーレク ヤクブ・ペシェク アダム・ハロジェク ペトル・シェフチーク トマーシュ・ホレシュ ルカーシュ・マソプスト アレックス・クラール アントニーン・バラーク ヤクブ・ヤンクト トマーシュ・ソウチェク ヴラディミール・ダリダ FW パトリク・シック マテイ・ヴィドラ ミハル・クルメンチーク トマーシュ・ペクハルト |
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チェコ代表の戦術分析
チェコ代表として、特に目覚ましい活躍をしたのがEURO2004大会になります。
大会のダークホースとなり、
バロンドールを獲得したパベル・ネドヴェドを筆頭に、
ペトル・チェフ、トーマス・ロシツキ、カレル・ポボルスキ、若手のミラン・バロシュらを擁したチェコは、
強力なプレスを掛け続け攻守両面で優位性を作り、相手を圧倒していくスタイルでした。
勢いをそのままに準決勝まで勝ち進み、大会ベスト4という成績ながらも、大会最強のチームとも謳われました。
この記憶にも残る奮闘を見せた一時代と比べると、正直言って現在のチェコ代表のネームバリューは劣ってしまいます。
現在の戦術は、基本的には人数を掛けてのプレスは行いません。
4-4の守備の網を敷き、パスコースを切るポジションを取りながら、パスコースを限定します。
そこから一対一の局面を作り、ボールを刈り取る動きを見せます。
攻撃時はサイドからビルドアップを行い、SHとSBで優位性を作り、ボールを運んでいきます。
1トップに入るシックもポジションを変えながらスペースを作り、
中央の選手をフリーにしてボールを預け、そこから一気にチャンスメイクをしていきます。
また、長身の選手が揃っていることから、ロングボールを多用することや、セットプレーでの迫力も生んでいます。
攻撃時はSBがビルドアップに参加し、高い位置を取ることが多くなることから、
相手に裏のスペースを狙われることも多くなっています。
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チェコ代表監督
ヤロスラフ・シルハヴィ
“We don’t have the same supporters as #Kosovo had in Prishtina, we still have unsold tickets for the #CZEKOS” – Jaroslav Silhavy of #Czechia pic.twitter.com/7zUda5iZ0D
— Kosovan Football 🇽🇰 | 😷 (@kosovanfooty_EN) November 13, 2019
現役時代はDFとしてプレーし、チェコスロバキアとチェコ共和国の時代を跨いだ選手です。
母国のクラブを渡り歩き、現在は解体となったFK Hvezda Chebで多くの時間を過ごし、スラヴィア・プラハでもプレーをしました。
代表経験はチェコスロバキア時代の5試合にとどまっています。
引退後は自身のキャリアを終えたクラブであるヴィクトリア・ジシュコフのアシスタントコーチに就任します。
その後、スパルタ・プラハ、チェコ代表でもアシスタントコーチを務めます。
2008年の7月からSKクラドノの監督に就任し、監督キャリアをスタートさせます。
以降、ヴィクトリア・プルゼニ、SKディナモ・チェスケー・ブジェヨヴィツェ、スロヴァン・リベレツ、FKヤブロネツ、FKデュクラプラハ、スラヴィア・プラハと、
母国のクラブを計7クラブを率いたのち、2018年9月にチェコ代表監督に就任します。
チェコ代表の直近10試合の成績は5勝1分4敗となっています。
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まとめ
EURO2020に臨むチェコ代表の注目選手と予想スタメン・フォーメーションと戦術、監督についてご紹介しました。
インパクトを残したEURO2004大会ほど、メンバーにネームバリューはないものの、トマーシュ・ソウチェクやパトリク・シックといった注目選手がプレーをしています。
ジャイアントキングを起こし、グループリーグ突破に向けて戦うチェコ代表に期待しましょう!
>>【関連】ユーロ2020注目選手と2021年フォーメーションは?出場国別に紹介!
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