ビルバオのフォーメーションと注目の有名選手や外国人に監督も!

こんにちは!

スペインの国王杯コパ・デル・レイのベスト4が出揃い、レアル・マドリード、バルセロナ、オサスナのほか、バルセロナに次いで歴代2位の国王杯優勝回数を誇るアスレティック・ビルバオが名を連ねています。

アスレティックは、バスク地方にルーツを持つ選手のみで構成される「バスク主義」の特徴的なチームでありながら、レアル・マドリード、バルセロナと並び、ラ・リーガにおいてクラブ創設から一度も降格経験が無い名門です。

日本では「ビルバオ」という呼び方が浸透していますが、実はクラブ側としては「アトレティック・クルブ」での呼称を推奨しており、最近ではこの呼称を使うメディアも増えてきています。

そこで本記事では、アスレティック・ビルバオのフォーメーションや戦術、注目の人気選手・監督についてまとめてみました!

 

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アスレティックビルバオ | フォーメーション・スタメン

フォーメーション・スタメン③4-2-3-1

2023.3.12 第25節 vsバルセロナ(0-1)

 

スペイン代表でも正GKを務めるウナイ・シモンが負傷離脱中であり、最近はアギレサバラがGKを務めています。

アギレサバラもアスレティックの下部組織出身の選手であり、育成レベルの高さを伺えるパフォーマンスを見せています。

 

前線には運動量を前提として、ボールのターゲットになれるラウール・ガルシアと、スペースに走れるイニャキ・ウィアムスを置き、バルサに対してボール非保持が多くなることを想定した前線の組み合わせとなりました。

 

3度目の監督就任となったエルネスト・バルベルデ体制の今シーズンは、ラインを高めに設定したボール保持を意識したスタイルに変わっていますが、多くの時代で戦術のベースとなってきたプレス強度は健在であり、相手にボールを持たせる試合も得意としています。

 

実際にこの試合では、支配率以外の殆どのスタッツでバルサを上回りましたが、今シーズン堅守を見せる相手に一歩届かず、アスレティックにとっては悔しい敗戦となりました。

 

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フォーメーション・スタメン②4-3-3

2023.2.3 第20節 vsカディス(4-1)

 

今シーズン、アスレティックで好調を見せるオイアン・サンセがハットトリックを達成した試合です。

サンセは中盤からの攻撃参加を得意としており、ニアゾーンを突く動きや起点になるプレーで存在感を見せ、チームとしてもこのポケットを取ることで質の良い攻撃へと繋げています。

 

試合は3-1とアスレティックがリードしている展開で、57分にベルチチェが退場し1人少なくなりますが、相手にボールを持たせてスペースを埋めることで対応しました。

その後、カウンターから1点を追加し、後半のボール支配率は29%でしたが、きっちりと試合をクローズさせました。

フォーメーション・スタメン③4-2-3-1

2023.3.2 国王杯 1st Leg vsオサスナ(0-1)

 

リーガで好調を見せるオサスナとのコパ・デル・レイの準決勝1st Legでしたが、オサスナの守備ブロックとスペースを埋めるポジショニングから、全体的に良い攻撃の形を作り出せず、ムニアイン、サンセ、ベレンゲルの攻撃陣を活かすことができませんでした。

 

4月5日に行われるアスレティックホームの2nd Legでは、上位陣も手を焼く要塞「サン・マメス」での勝利に期待しましょう。

 

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アスレティックビルバオ | バスク・純血主義

 

アスレティックは、下部組織・トップチームともにバスク地方にルーツを持つ選手のみで構成される「バスク純血主義」のクラブですが、現在の定義は少し緩和されており、人種に関わらずその土地(バスク)で「生まれた」「育った」人たちを対象としています。

 

また、親がバスク地方出身であることも対象に含まれていますが、祖父母の代まで遡(さかのぼ)ることは定義に反することとなります。

2020年には、祖父がバスク地方出身者であるゴンサロ・イグアインの獲得の噂が浮上しましたが、クラブSDがこれを否定しており、バスクの定義を満たしていないことを説明しています。

 

この「バスク地方」に含まれるのは、スペインのアラバ県、ビスカヤ県、ギプスコア県、ナバーラ州と、フランスのピレネー=アトランティック県の一部地域のラブール、バス=ナヴァール、スールを指しています。

 

この地域に本拠地を置く有名なサッカークラブは、レアル・ソシエダ、デポルティーボ・アラベス、CAオサスナ、エイバルであり、基本的にこれらのクラブの下部組織の選手・下部組織出身の選手たちは、バスク出身ではなくても、この土地で育成年代を過ごしてきた経歴があるため、獲得対象にすることが可能です。

 

近年の例としては、2022年の夏の移籍市場に、レアル・ソシエダの下部組織出身であるアントワーヌ・グリーズマンの獲得の可能性が報道されていました。

 

アスレティックビルバオ | 注目の有名選手

ニコ・ウィリアムス(FW)

 

年齢:2002年7月12日(20歳)

 

ニコはガーナ人の父と、リベリア人の母を持ち、バスク地方で出生しています。

 

同じアスレティックでプレーするイニャキ・ウィリアムスはニコの兄であり、弟のニコはスペイン代表を選択し2022年のカタールW杯直前にサプライズ招集され、本大会にもメンバー入りしています。

 

ニコは、テクニックとスピードを兼ね備えたドリブラーですが、南米にルーツを持っているため、非常に高い身体能力と柔軟性を持っています。

 

大外に張った状態から中へと侵入し、推進力のあるドリブルを見せるほか、上半身のフェイントから一瞬の加速力で相手選手を抜き去り、チャンスへと繋げます。

 

また、育成レベルの高いアスレティックでの指導から戦術理解度も高く、状況に応じてハーフスペースにポジションを取りながらボールに絡むプレーも増えており、ドリブル以外の面でも成長を見せています。

 

冬の移籍市場では、複数のクラブが獲得に興味を示していると伝えられ、特に熱心だったアストン・ヴィラが契約解除金(5000万ユーロ)を支払うことで獲得に向けた動きを見せていましたが、ニコ自身が残留を望んだこともあり破談となっています。

 

将来が期待されるニコ・ウィリアムスのさらなる活躍に期待しましょう!

ウナイ・シモン(GK)

 

年齢:1997年6月11日(25歳)

 

スペイン代表の正GKを務め、2022年のカタールW杯でも全試合で先発フル出場しました。

 

ウナイ・シモンは、190cmの長身を生かしたシュートストップに秀でたGKであり、自身の反射神経の鋭さと、シュートコースを予測したセービングでゴールマウスを守ります。

 

このため、PKの場面でも期待できる選手であり、EURO 2020では準々決勝スイス戦のPK戦でセーブを見せ、チームを準決勝進出へと導き、この試合のMVPに輝きました。

 

また、GKながらスペイン人選手らしくビルドアップ能力に定評があり、冷静にプレス回避して味方にボールを繋げたり、ロングフィードから展開を打開するプレーを見せます。

 

その一方で、集中力の問題からか軽率なパスミスをしてしまいピンチを招くこともありましたが、今シーズンはバルベルデ監督の下で、よりビルドアップ能力が要求されており、この経験はスペイン代表にも還元されていくはずです。

オイアン・サンセ(MF)

 

年齢:2000年4月25日(22歳)

 

第23節を終えた時点で中盤の選手ながらチームトップの8ゴールを記録しています。

 

サンセは188cmの長身選手で、その長い足と体幹の強さを生かしてボールキープやドリブルでボールを持ち運べる選手で、起点となるプレーや、積極的な攻撃参加を得意としています。

 

188cmながら俊敏さと足下のテクニックを兼ね備え、密集された場所でもテクニックで回避したり、体を大きく使った切り返しでマークを外すプレーも見せます。

 

長い足から振り抜かれるシュートはパワーと正確性を備え、今シーズンはペナルティエリア外からのシュートも複数決めています。

 

また、守備の場面でも長い足を伸ばしてボールを刈り取ったり、体を預けてボール奪取するなど、22歳ながらアスレティックの中心選手の一人となっています。

 

スペイン代表招集にも現実味が帯びており、近い将来代表でのプレーも見られるかもしれませんね!

 

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アスレティックビルバオ | 外国人選手

現在所属している選手や、過去に在籍していた選手の中で、外国籍を持つ選手をまとめてみました!

イニャキ・ウィリアムス(FW)

 

年齢:1994年6月15日(28歳)

国籍:ガーナ/リベリア/スペイン

 

ニコ・ウィリアムスの兄であり、ニコと同じくガーナ人の父と、リベリア人の母を持ちバスク地方で出生しています。

 

アスレティックでは珍しい黒人選手ですが、バスクの定義をクリアしており、下部組織からアスレティックに在籍し、トップチームに昇格した彼は黒人選手としてクラブ史上初のゴール記録を保有しています。

 

年代別のスペイン代表の常連であり、EURO 2016開幕前の5月の親善試合ではA代表にも選出され、A代表デビューも果たしています。

ですが、以降はスペイン代表とは縁がなく、2022年7月に父親のルーツであるガーナ代表を選択しています。

 

このため、兄・イニャキはガーナ代表、弟・ニコはスペイン代表となっています。

 

さらに、イニャキは歴代2位となるラ・リーガ251試合連続出場記録を保持しており、2016年4月~2023年1月までの約7年間、負傷離脱、累積警告、戦力外などによる欠場が一切なく出場を続けた「鉄人」と言える選手です。

残念ながら、今シーズンの途中にコンディション不良から2試合欠場しましたが、復帰後は再び出場を続けています。

 

プレースタイルは、当たり負けしないボディバランスとスプリント力を武器に、ドリブルでの推進力を見せたり、スペースに走りチャンスへと繋げます。

 

スペインで育成された選手だけに足下のテクニックもあり、鋭い切り返しやフェイントで相手の重心を崩し、持ち前の一瞬の加速力で相手を翻弄します。

 

186cmの長身とフィジカルを兼ね備えていますが、ポストプレーよりもスペースや足下で受けるプレーの方が得意な選手であり、ウイングで起用されることも多くあります。

アイメリック・ラポルテ(DF)

 

年齢:1994年5月27日(28歳)

国籍:フランス/スペイン

 

ラポルテは、フランスのアジャンで出生し、幼少のうちにフランスのバスク地方であるバイヨンヌに移住します。

その後、アヴィロン・バイヨンヌFCのユースチームに在籍し、2010年の15歳の頃にアスレティック・ビルバオの下部組織へと移籍し、スペインへと移ります。

 

2012年にはトップチームデビューし、マンチェスター・シティに移籍するまでの6年間で公式戦222試合に出場しました。

 

代表としては、フランスの年代別代表に選出されていましたが、長くA代表の監督を務めるディディエ・デシャン監督とは縁がなく、2021年5月にスペイン国籍を取得後にスペイン代表としてプレーし、EURO 2020、2022年のカタールW杯でもプレーしました。

フェルナンド・アモレビエタ(DF)

 

年齢:1985年3月21日(37歳)

国籍:ベネズエラ/スペイン

 

バスク州出身のベネズエラ人の両親を持ち、アモレビエタの出生は母国のベネズエラでしたが、バスク州のビスカヤ県で育っています。

 

1996年にアスレティックの下部組織に入団後、サードチーム、セカンドチームを経て、2005-06シーズンのコパ・デル・レイで20歳のときにトップチームデビューを果たします。

以降は、アスレティックのCBとして2013年までの約8年間で公式戦254試合に出場しています。

 

代表としては、スペインの年代別代表に選出されており、2008年にはA代表に選出されましたが出場機会はなく、2011年にはルーツを持つベネズエラ代表を選択し、プレーしました。

 

2020年に現役を引退し、現在はバスク州に本拠地を置くスペイン5部相当のクルブ・ポルトゥガレテのスポーツ・ディレクターを務めています。

 

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アスレティックビルバオ | 監督

エルネスト・バルベルデ

指導歴

2002-2003 ビルバオ・アスレティック(ユースチーム)
2003-2005 アスレティック・ビルバオ
2006-2008 エスパニョール
2008-2009 オリンピアコス
2009-2010 ビジャレアル
2010-2012 オリンピアコス
2012-2013 バレンシア
2013-2017 アスレティック・ビルバオ
2017-2020 バルセロナ
2022- アスレティック・ビルバオ

 

現在監督を務めているのは、エルネスト・バルベルデです。

 

現役時代はFWとしてプレーし、バルセロナにも在籍しましたが、多くの時間をアスレティックで過ごしました。

現役引退後はアスレティックの下部組織の監督を務め、2003-04シーズンにトップチームの監督に就任すると、初年度にプリメーラ5位という好成績を収め、2シーズン監督を務めます。

 

2006-07シーズンからはエスパニョールの監督に就任し、リーグ戦では及第点な成績だったものの、UEFAカップでチームを準優勝に導く手腕を見せました。

その翌シーズンは、序盤は好調を見せ、上位をキープしていたものの徐々に失速すると最終的にシーズン12位で終え、契約1年を残して辞任を選択しました。

 

2008-09シーズンからはギリシャのオリンピアコスの監督に就任すると、このシーズンで国内リーグ戦とカップ戦の2冠を達成しますが、同シーズンで退任し、母国スペインに復帰しビジャレアルの監督に就任します。

しかし、ビジャレアルでは低迷を続けシーズン途中で解任されてしまいます。

 

2010年には日本代表の監督候補としてバルベルデの名前が挙がり、実際に交渉が行われていましたが、実現には至りませんでした。

その後、2010-11シーズンからオリンピアコスの監督に復帰し、2シーズンでリーグ連覇とカップ戦のタイトルを獲得し、再び自身の価値を証明すると、2012-13シーズンの途中からバレンシアの監督に就任します。

 

不安定なシーズンを過ごしていたバレンシアの立て直しに成功し、最終的に5位でシーズン終え、再びスペインの地でも監督としての評価を高めると、翌シーズンは2度目となるアスレティックの監督に就任します。

 

ここからアスレティックでの長期政権を見せ、就任初年度は4位でシーズンを終え、チャンピオンズリーグ出場権を獲得しました。以降も安定した成績を残し、在任期間の4シーズン全てで欧州コンペティション(CL,EL)の出場圏内でのフィニッシュを記録しました。

 

契約満了によりフリーとなったところで、2017-18シーズンからバルセロナの監督に就任します。

 

就任当初はチームの不安定さもあり、ポゼッション思考ではないバルベルデの戦術に疑問視する声も上がりましたが、コパ・デル・レイの優勝と、プリメーラでは第34節まで無敗を維持し、4試合を残して優勝を決め2冠を達成しました。

 

翌シーズンはスーペルコパのタイトルと、プリメーラ2連覇を達成するものの、チャンピオンズリーグでは2シーズン連続(ASローマ、リヴァプール)で逆転負けという不本意な敗戦が続き、2019-20シーズンの途中に解任されます。

 

解任後は現場から離れ休養を取っていましたが、アスレティックの新会長となったジョン・ウリアルテの意向もあり、2022-23シーズンからアスレティックの監督として現場復帰し、自身3度目となる監督を務めています。

 

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アスレティックビルバオ | 戦術・特徴

アスレティックの戦術は、攻守に置いてハードワークを軸としています。

 

昨シーズンまで監督を務めたマルセリーノ監督の下では、4-4-2を基本システムとして選手間をコンパクトにまとめ、守備を意識したカウンター攻撃が主体となっていました。

 

3度目のアトレティックの監督を務めるバルベルデは、4-2-3-1(守備時:4-4-2)と4-3-3を使い分け、GKのウナイ・シモンがビルドアップに参加しながら、ボール保持を増やし、

SBの攻撃参加や選手の距離感を重要視し、組み立てに関わることで攻撃に厚みを加えるサッカーを展開し、昨シーズンよりも攻撃的なチームを作り上げています。

 

サイドには、ニコ・ウィリアムス、ベレンゲル、または流れの中でサイドから仕掛けられるムニアインなど、個で打開できたり、スペースに走れる選手を揃え、相手のラインを下げながらニアゾーンを突いた攻撃を仕掛けます。

 

守備時は4-4-2のブロックを作り、スペースを埋めながら相手の出方を伺いますが、積極的に高い位置からプレスを掛けることもあります。

 

アスレティックは、カウンター攻撃を主体としていた時代も多いため、単純に引いてカウンターを仕掛けられるチームでもあり、相手によってチーム設定を使い分けることもできます。

 

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まとめ

アスレティック・ビルバオのフォーメーションや戦術、注目の人気選手・監督についてまとめてみました!

バスク純血主義の方針から、トップチームの殆どの選手が下部組織出身の選手であり、クラブ創設以降、降格経験がないことから育成レベルの高さが伺えますね。

この方針は健全なクラブ経営にも繋がっており、補強においても移籍市場で大きな資金を投じる必要もなく、下部組織で補えない必要最低限のポジションにのみフォーカスすることができています。

世界でも類を見ない育成クラブとしての魅力と、バスク特有の情熱はスタジアムでも感じられ、本拠地であるサン・マメスでの試合はビッグクラブも手を焼く雰囲気に包まれます。

アスレティックの伝統を継続しながら、これからも多くのタイトル争いを演じて欲しいですね!

 

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