セビージャのフォーメーションと注目有名選手・監督は?戦術や特徴も!

こんにちは!

今シーズンのセビージャは、夏の移籍市場で複数の主力選手が退団した影響から、シーズンを通して不安定なチーム状況に陥り、シーズン中に2度の監督交代が起こっています。

2023年3月21日に就任したホセ・ルイス・メンディリバル新監督の下、まずは残留を目標に残りのシーズンを戦うこととなります。

リーグ戦では苦しいシーズンを送っている一方で、最多優勝を誇るUEFAヨーロッパリーグの舞台では準々決勝まで勝ち上がっており、マンチェスター・ユナイテッドとの大一番を控えています。

そこで本記事では、セビージャのフォーメーションや戦術、注目の人気選手・監督についてまとめてみました!

 

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セビージャFC | フォーメーション・スタメン

フォーメーション・スタメン①4-2-3-1

2022.10.1 第7節 vsアトレティコ・マドリード(0-2)

 

2022年10月5日まで指揮を執ったフレン・ロペテギ監督時代のシステムです。

 

好調時は前線からのプレスとサイド攻撃を主体として、司令塔のラキティッチ、過去にはエデル・バネガといった選手がピッチ上で試合をコントロールするサッカーで、ヨーロッパリーグも制覇していました。

チームの土台とも言えるCBのクンデ、D・カルロス、アンカーを務めるフェルナンドを中心とした高い守備強度は戦術の柔軟性を生んでいたほか、クンデのビルドアップ能力、推進力もアクセントになっていました。

 

今シーズンはこの2枚のCBを同時に失ったことでチームのバランスを崩し、財政面からその穴を埋める補強が満足にできなかったことと、怪我人が出たことでロペテギの目指すサッカーも形を失い、最後まで立て直すことはできませんでした。

 

現在のスカッドでは、この試合のスタメン11選手のうちローン移籍も含めて5選手が退団しており、シーズン前半戦のチーム作りは失敗したと言えます。

フォーメーション・スタメン②3-4-2-1

2023.3.12 第25節 vsアルメリア(2-1)

 

2023年3月21日まで指揮を執ったホルヘ・サンパオリ監督時代のシステムです。

 

冬の移籍市場でオカンポスを呼び戻し、限られた戦力での立て直しを図ろうとする姿勢は見せていましたが、サンパオリ監督の戦術家・策略家という点が仇となり、選手配置や基本システムが定まらず、サンパオリ体制でも立て直すことができませんでした。

 

試合によっては、修正点が活きたり、選手投入により流れを変える手腕は見せていたため、戦略と選手が噛み合えば結果も付いてきていた可能性もありますが、チームの成熟度を上げることは叶いませんでした。

フォーメーション・スタメン③4-2-3-1

2023.4.1 第27節 vsカディス(2-0)

 

メンディリバル体制初陣のシステムです。

長期プランではなく残留に向けた監督選考であり、シンプルに縦に速いサッカーを得意としています。

 

エイバルの監督時代は、ハイライン&ハイプレスから素早い攻撃に繋げるサッカーを展開し、相手陣内でプレーする時間を増やすことで相手に攻め込まれる時間を減らすためのリスク回避と、ハイラインによる被カウンターリスクの紙一重とも言える戦術を取っていました。

 

この戦術により、2017-18シーズンはエイバル史上最高位となる9位でのフィニッシュに成功し、自身の評価も上げました。

 

セビージャでの初陣は、ボール奪取は高い位置から行い、攻め込まれている時間はある程度構えた形でブロックを敷いて戦っています。

試合は完勝しており、ここから勢いに乗りたいところです。

 

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セビージャFC | 有名選手

ヤシン・ボノ(GK)

 

年齢:1991年4月5日(31歳)

 

名前はブヌ(Bounou)ですが、愛称でもあるボノ(Bono)で呼ばれることが多く、セビージャでの登録名やユニフォームもBonoと表記されています。

 

ボノは2022年カタールW杯でベスト4に進出したモロッコ代表の正GKで、大会中の安定したセービングでチームの躍進に貢献しました。

特にラウンド16のPK戦までもつれ込んだスペイン戦では、スペイン側のPKを全てストップし、話題となりました。

 

2021-22シーズンはリーガ最少失点GKに贈られる「サモラ賞」を受賞し、名実ともにリーガを代表するGKとなりました。

 

そのボノは、驚異的な反射神経が武器のGKであり、ディフレクションでシュートコースが変わっても足先や指先を伸ばして反応したり、ボディバランスが崩れた状態でも素早いリカバリーでシュートストップを見せてくれます。

 

また、フィードにも定評がありますが、特にパントキック(ボールが地面に着く前に蹴る)の精度も高く、一気に局面を打開する素早い攻撃にも貢献を見せます。

 

メンディリバル体制の初陣はドミトロヴィッチが起用されましたが、ビッグクラブの獲得候補にも挙がっているGKです。

 

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イヴァン・ラキティッチ(MF)

 

年齢:1988年3月10日(35歳)

 

ラキティッチは、運動量豊富な司令塔であり、試合をコントロールしてくれる選手です。

 

視野の広さと精度の高いパスでゲームメイクを担う選手ですが、スルーパスやサイドチェンジなど、中・長距離のパスも得意としています。

 

また、巧みなボールコントロールからボールキープにも優れ、味方が動き出す時間や溜めを作り出せるほか、ドリブルで相手を剥がして局面を打開したり、ペナルティエリアに侵入しチャンスに絡むプレーも見せます。

 

ボックス・トゥ・ボックスとしてもプレーするため、味方の空けたスペースをカバーするなど、守備への貢献度も高い選手ですが、

ベテランとなりスプリント力は落ちているため、速攻と運動量が求められるメンディリバル監督の下でどのような起用をされるのか注目です。

ヘスス・ナバス(DF/MF)

 

年齢:1985年11月21日(37歳)

 

現在キャプテンを務めるヘスス・ナバスは、2023年3月下旬の時点でセビージャで公式戦633試合に出場し、クラブのレジェンドと言える選手です。

 

元々はウイングの選手でしたが、マンチェスター・シティ時代のグアルディオラ監督の下でSBにコンバートされて以降、セビージャ復帰後もSBが基本ポジションとなっています。

 

ヘスス・ナバスは攻撃的なSBとして、ビルドアップに関わりながら相手の深い位置まで侵入し、精度の高いクロスでチャンスへと繋げていきます。

 

37歳となりましたが、ウインガー時代には快足を武器にしていたことから運動量は健在で、上下運動を繰り返しながら攻守に渡り、チームを助けます。

 

成績不振という不本意なシーズンを送っていますが、キャプテンとしてもクラブのレジェンドとしても、残りのシーズン、チームを鼓舞しながら戦ってくれるはずです。

 

セビージャFC | 注目選手

ブライアン・ヒル(FW)

 

年齢:2001年2月11日(22歳)

 

トッテナムからのローン加入中の選手で、エイバル時代にメンディリバル監督の指導を受けています。

 

ブライアン・ヒルは将来が期待されるドリブラーで、細かくボールを転がしながら相手を観察し、テクニックとスピードを生かした推進力を見せ、縦突破のドリブルを得意とする選手です。

 

チャンスがあれば狭いスペースでも強引に突破することを選択するため、相手DFの脅威となり被ファールも多い反面、ボールロストに繋がることも多く課題の一つでもあります。

 

ゴールやアシストを量産する選手ではありませんが、相手を剥がしてチャンスへと繋げられる選手は貴重であり、エイバル時代にメンディリバル監督が重宝してきた選手だけに、キーマンの一人となりそうです。

ルーカス・オカンポス(FW)

 

年齢:1994年7月11日(28歳)

 

夏の移籍市場ではアヤックスへと移籍しましたが、出場機会に恵まれず、この冬にローンでの復帰を果たしています。

セビージャにとってオカンポスの復帰は大きな補強であり、残りのシーズンの巻き返しに期待が掛かる選手です。

 

オカンポスは両足を遜色なく使えることもあり、左右のウイングでプレーできる選手で2021-22シーズンは両方のポジションでプレーしました。

 

南米の選手ということもあり、足下のテクニックも高いレベルを持っていますが、187cmの長身からフィジカルも強く、パワーとスピードを兼ね備えています。

 

このため、ウイングの選手ながらチャンス時にペナルティエリア内に侵入し、クロスのターゲットになることもあります。

 

最近はパフォーマンスを上げてきており、直近3試合で2ゴールを記録しています。

ユセフ・エン=ネシリ(FW)

 

年齢:1997年6月1日(25歳)

 

シーズン前半戦はパフォーマンスが上がらずにいましたが、後半戦からは出場時間も増やし、第19節~第27節までの9試合で6ゴールを記録しています。

 

エン=ネシリは188cmの長身ストライカーで、驚異的な跳躍力は彼の代名詞でもあり、空中戦での強さや体のバネを生かしたパワーシュートでゴールを狙います。

 

スプリント力もあるため、シンプルに相手DFの背後を狙う動きを見せたり、スペースを狙ったロングパスを収めたりと、彼のフィジカルが生きてきます。

 

また、プレーエリアが広く、様々な場面に顔を出しながらフィニッシュに絡んでいく選手のため、過去にはウイングでも起用されています。

 

残りのシーズン巻き返すためにも、エン=ネシリの得点量産に期待したいですね。

 

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セビージャFC | 監督

ホセ・ルイス・メンディリバル

 

現在監督を務めているのは、ホセ・ルイス・メンディリバルです。

 

選手時代は大成せず、アスレティック・ビルバオのリザーブチームを経て複数の下位カテゴリーのクラブでプレーし、33歳の時に現役引退をしています。

 

引退直後から指導者の道を目指しますが、アスレティック・ビルバオのユースチームやサードチームの監督を務めたのち、当時スペイン3部相当のアウレーラ、ランサローテの監督を務め、約10年間下積みとも言える期間が続きました。

 

2004-05シーズンから当時セグンダに所属していたエイバルの監督に就任します。

セグンダでも下位フィニッシュが続いていたエイバルを当時のクラブ史上最高位となるセグンダ4位にまで引き上げた功績が認められ、翌シーズンはエルネスト・バルベルデが退任したアスレティック・ビルバオの監督に就任します。

しかし、就任から公式戦12試合で8敗と結果が出せず、成績不振から解任が決まります。

 

その翌シーズンはレアル・バジャドリードの監督に就任すると、このシーズンセグンダで優勝を果たし、プリメーラの舞台でも2シーズン残留に成功しましたが、就任4シーズン目となる2009-10シーズンは成績不振によりシーズン途中で解任されてしまいます。

 

以降、オサスナ、レバンテを率いたのち、2015-16シーズンから自身2度目となるエイバルの監督に就任し、ここでの手腕はメンディリバルの評価を一気に上げることとなります。

 

チーム全体に守備意識を植え付け、代名詞でもある4-4-2のシステムを基本として、ハイライン&ハイプレスのハードワークと縦への素早い攻撃でエイバルを整備し、セグンダ降格が決まる2020-21シーズンまでの6シーズン指揮を執りました。

 

特に、元日本代表の乾貴士はメンディリバル監督の影響を受けた選手であり、課題でもあった守備力向上に大きく貢献し、彼の成長は日本代表にも還元され、ロシアW杯ベスト16入りにも繋がりました。

 

エイバルの監督を退任後、2021-22シーズンはデポルティーボ・アラベスの監督に就任しますが、セグンダ降格となる最下位でシーズンを終え、その後は現場から離れていましたが、2023年3月21日にサンパオリ監督の後任としてセビージャの監督に就任しました。

 

メンディリバル監督との契約は今シーズン終了までとなっており、チームの決め事・要点を試合を重ねながらチームで擦り合わせていく作業になるため、残留という目標に向けては効果が表れていくと予想されます。

 

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セビージャFC | 戦術・特徴

チームの成熟度が上がっていくに連れて、メンディリバルの代名詞とも言えるエイバル時代の傾向が表れてくるはずです。

 

今シーズンのセビージャは、ロペテギ→サンパオリ→メンディリバルと3人の監督が指揮を執っています。

 

ロペテギとサンパオリは、自身の哲学をチームに落とし込む監督であり、試合毎に戦略を立てたり、戦術を弄っていくため、噛み合った場合には上手く機能しますが、機能不全に陥ったときは崩壊を招き兼ねない監督であり、実際に主力選手の退団によってバランスが崩れたチームを立て直す作業はできませんでした。

 

ナショナルウィーク明けとなったメンディリバル体制初陣のカディス戦では、相手陣内でのボール奪取と球際への激しさは見られましたが、エイバル時代に見せていた

ハイライン&ハイプレスは連係の面から抑え気味で、攻め込まれている時間にはブロックを敷き、相手を構える形を取っていました。

 

チームとして縦に速い攻撃への意識も見られましたが、就任から間もないため劇的に変化したとは言い難く、実戦を重ねながらチームの成熟度を上げていきたいところです。

 

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セビージャFC | 主要な戦績

直近5シーズンの成績を振り返ってみましょう!

 

2017-18シーズン

プリメーラ:7位 勝ち点58 – 49得点 58失点
コパ・デル・レイ:準優勝
チャンピオンズリーグ:ベスト8

2018-19シーズン

プリメーラ:6位 勝ち点59 – 62得点 47失点
コパ・デル・レイ:準々決勝敗退
ヨーロッパリーグ:ベスト16

2019-20シーズン

プリメーラ:4位 勝ち点70 – 54得点 34失点
コパ・デル・レイ:ベスト16
ヨーロッパリーグ:優勝

2020-21シーズン

プリメーラ:4位 勝ち点77 – 53得点 33失点
コパ・デル・レイ:準決勝敗退
チャンピオンズリーグ:ベスト16

2021-22シーズン

プリメーラ:4位 勝ち点70 – 53得点 30失点
コパ・デル・レイ:ベスト16
チャンピオンズリーグ:グループステージ敗退
ヨーロッパリーグ:ベスト16

 

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まとめ

セビージャのフォーメーションや戦術、注目の人気選手・監督についてまとめてみました!

不本意なシーズンを送っているセビージャですが、冬の移籍市場での選手の入れ替えや怪我人の復帰により、戦力は整いつつあります。

ヨーロッパリーグではマンチェスター・ユナイテッドとの大一番が控えていますが、リーグ戦の状況からセビージャがどの程度、力を入れて来るのかは不透明なところです。

ですが、EL最多優勝クラブの意地と残りのシーズンの再起を図る意味でも、サポーターに戦う姿勢は見せてくれるはずです。

ラ・リーガの強豪の一角としてセビージャの復調に期待したいですね!

 

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