こんにちは!
今季プレミアリーグ2021-22では、ブレントフォードFCが昇格組ながら大健闘を見せています。
開幕戦ではアーセナルを下し、リバプール相手にも3−3と撃ち合いの試合を演じるなど、その実力を存分に発揮していると言えます。
しかし、ここまでの歴史を振り返ってみると、決して驚くべきことではなく、
実は「プレミアで活躍できるのは当然」の結果とも言えるのです。
そこで本記事では、ブレントフォードが強い理由を、戦術や監督・オーナーの運営方針から探っていきたいと思います(^^)/
>>【関連】ブレントフォードの最新スタメン予想!フォーメーションと新加入注目選手紹介も!【2021-2022シーズン】
ブレントフォードはなぜ強い?戦術は?監督・オーナーもご紹介!
ブレントフォードが強い理由
ブレントフォードが強いのは、
能力が高く、かつ戦術を正確に実行できる優秀な選手が揃っているためです。
そして、そうした選手を育てる土壌が整っているためです。
かつてブレントフォードで頭角を表し、プレミアリーグのチームに即戦力として移籍していった選手がたくさんいます。
そうした選手たちは移籍先でも活躍し、
ジェームズ・タルコウスキ(バーンリー)、オーリー・ワトキンス (アストン・ビラ)などは、
イングランド代表に招集されるまでの選手になりました。
このように、ブレントフォードで実力をつけ、プレミアリーグで好成績を残している選手は数年前からたくさんいたのです。
つまり、プレミアリーグで活躍できる選手を育てているクラブがプレミアリーグで活躍するのは、ある意味当然とも言えるのです。
そして自前で選手を育てて他クラブに高く売ることができれば、そのお金でまたチームを強くすることができます。
これを繰り返してブレントフォードは現在の強さを誇るようになったのです。
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ブレントフォードの戦術は?
ブレントフォードの攻撃の特徴は、縦に早く、素早い攻撃を仕掛けることです。
逆サイドの広いスペースよりも、近くの狭いスペースを使っていくことを優先し、サイドチェンジはあまり行いません。
狙ったところに正確に蹴れるスキルや、一瞬のアイデアで相手の裏を突くことに長けた選手が揃っているためにできることです。
もし攻撃を失敗してボールを奪われたとしても、味方選手の多くが密集した状態でいるため、すぐにセカンドプレスをかけ、ボールを奪い返すことができます。
こうして主導権を握りながら、相手のボール保持をすぐに阻害することによって、ハイプレスサッカーの最高峰とも言えるリバプールを相手に、相手の土俵で堂々と戦い抜けるほどの戦術を練り上げてきました。
また、守備面においては、ハイプレス戦術を用います。
図のように相手の右CBがボールを持った場合、左CFがプレスをかけます。
2枚のボランチは2人いるIHで対応し、逆サイドのCBはもう一人のCFがカバーします。
そして、SBにパスが出たところを左WBがプレッシャーをかけると、
相手はパスの出しどころがなくなってしまい、自由を奪われ(四角内)ボールを蹴り出すしかなくなり、これを回収してマイボールにします。
もしCFが別の選手の対応に追われている場合は、IHが代わりにプレッシャーをかける、
あるいは、WBが間に合わない場合は、MFの3人がスライドして対応するなど、
臨機応変に形を変えるための練習も積み重ねられています。
こうして前線の選手の献身性に支えられた守備から、先述したスピーディな攻撃につなげていきます。
↓こちらの動画を見ると、よりわかりやすいと思います(^^)/
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ブレントフォードの監督
トーマス・フランクは今年もトーマス・フランクでした。人々の前での率直な感情表現に心からの喜びを感じ、時に少年のように、時に哲学者のように、彼の言葉を世界に発し続けました。
PO準決勝ボーンマス戦、ホームファンの歓声を駆り立てた試合前のピッチ際ラン。彼らは常に、共に戦っていたのです。 pic.twitter.com/9dq8nwUDxA— EFLから見るフットボール (@Japanesethe72) May 29, 2021
ブレントフォードの監督のデンマーク人トーマス・フランクは、アマチュア選手を引退後、
デンマーク代表の世代別監督を勤めていました。
2013年にブレンビーの監督に就任して好成績を残すと、ブレントフォード監督のディーン・スミスのアシスタントとして渡英しました。
そして2018年にスミスの退任に伴って監督に就任すると、2シーズン連続でチャンピオンシップ昇格プレーオフに出場。
初年度は惜しくもプレーオフ準決勝で敗れましたが、
2021年にプレーオフを勝ち上がり、プレミアリーグ昇格を決めました。
基本的には前任のスミスのサッカーを踏襲しつつ、攻撃面で個人の力に頼りがちだったチームを組織で崩せるように指導しました。
この指導が功を奏し、就任初年度からプレミア昇格プレーオフに出場できるほどのチームに成長させました。
懸念点があるとすると、エネルギッシュなスタイルを取るチームだけに
シーズン後半戦のスタミナ切れが気になるところです。
昨季も序盤から快進撃を続けていましたが、終盤戦までその勢いが持続せず、ギリギリの戦いを強いられてしまいました。
もしまた同じ壁に直面してしまったとき、また別のやり方を試すのか、特別な策を授けるのか。
新進気鋭のフランク監督がどのような選択をするのか、注目が集まります。
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ブレントフォードのオーナー
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ブレントフォードが今の仕組みを整えることができたのは、オーナーの方針に他なりません。
2012年、当時3部に所属していたクラブを、クラブの大ファンであった企業家のマシュー・ベンハムが買収しました。
元プロギャンブラーでもあったベンハム氏は、ギャンブルで培った統計分析を用い、クラブ運営を劇的に改善することに成功します。
選手のスカウトにもギャンブラーとしての視点を導入し、技術面はもちろん、チームの規律を守れるか、選手個人のパーソナリティはどうかなど、一般のスカウトでは重視しない部分をも計算に組み込み、全てを数値化して測定。
これによって他クラブでは採用されないような、
「今は芽が出ていないが、ここさえ改善すれば活躍できる」選手たちを多く獲得し、他チームに負けないスカッドを作っていきました。
また、自分と同じくデータ分析に長けた、デンマーク1部のミッティランの会長であったラスムス・アンカーセンをフットボール・ディレクターにスカウト。
ベンハムとアンカーセンは、その分析で見出した才能を「安く買って高く売る」ことで、選手のレベルを底上げしながら安定した経営を行い、5年程度で1億ポンドの黒字を計上し、クラブの財政を立て直しました。
またミッティランとの提携によって、デンマークとの深いコネクションを獲得し、デンマークの若くて将来有望な選手を安く仕入れるルートを構築しました。
さらに2016年、アンカーセンはクラブのアカデミー組織を廃止し、新たにBチームを創設しました。
アカデミーはクラブの将来を担う選手を育てる場で、当時は考えられないことでした。
しかしブレントフォードはロンドンに本拠地を置くクラブであることから、ブレントフォードで優秀な選手を育てても、
値がつく前にチェルシー・アーセナル・トッテナムなどの強豪クラブに安く買い叩かれてしまっていました。
そこで採算の取れないアカデミーを廃止し、他クラブのアカデミーからトップチームに昇格できなかった選手を集め、独自のBチームを作りました。
ここではトップチームの選手達と一緒に練習をしながら、特に優秀な選手がトップチームへの昇格を目指すほか、他クラブへの移籍、すなわちプロになることを目標にしています。
クラブとしては、少しでも市場価値を高めて他クラブへ巣立っていき、クラブにお金を落として行ってもらう、という形です。
こうした独自の方針が功を奏し、ベンハムの買収からたった8年で、カテゴリーを2つも上げ、プレミアリーグに昇格を果たし、さらに現在の旋風を巻き起こすことに繋がっているのです。
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まとめ
ブレントフォードが強い理由を、戦術や監督・オーナーの運営方針からまとめてみました。
ブレントフォードの強さは、選手たちが容易ではない戦術を体現できるだけの実力・メンタルを持ち合わせており、また、その土台を作り上げた監督やオーナーの存在も称賛されています。
ただ、プレミアリーグは簡単ではありません。今季もどこかで壁にぶつかる可能性は大いにあります。
その時にもう一歩進化系を見せることができれば、プレミアリーグに定着し、上位進出を目指していくこともできるはずです。
それを期待せずにはいられない、魅力的なチームがブレントフォードです(^^)/
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